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相続と成年後見人

成年後見人制度をご存知でしょうか?
自分で判断することが出来ない人(意思能力のない人)の為の制度として、平成12年より始まっています。
具体的には、認知症・知的障害・精神障害などで、
①判断能力がほとんどない状態の人
②判断能力が著しく不十分な人
③判断能力が不十分ではあるが、①②より軽度の状態にある人
このような人に①には成年後見人、②には保佐人、③には補助人をそれぞれ家庭裁判所に選任してもらうのです。
通常、相続財産の遺産分割は、法定相続人全員が参加しての協議で決めますが、この法定相続人の中に、自分で判断することが出来ない人がいる場合、上記のように選任してもらう必要があります。
その上で遺産分割の協議に参加してもらう訳ですが、実際に家庭裁判所に申立てをしてから選任の審判が下りるのに3ヶ月から半年かかるのだそうです。
となると、相続税が課税されそうなケースでは、申告期限までにそう時間的余裕がないことになります。
また、実際誰に頼むのかで頭を悩ますケースもあります。
身内の人でもなれるのですが、基本的に本人と法律上の利害関係のない人である必要があります。
例えば、遺産分割協議に参加する兄弟が成年後見人になると、利益相反行為になるので、遺産分割協議を行う為に、更に特別代理人を選任してもらわなければなりません。
ただ、身内の中に成年後見人等になる人がいない場合は、家庭裁判所が指名する司法書士、弁護士が選任されることになります。
相続発生後のドタバタの中では、これらに対処するのは極めて困難になると思われます。
専門家にあらかじめ相談することをお勧めします。

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カテゴリー:勝海

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